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★鳥瞰的なものの見方がマネージメントの基本 [マネージメント]

 更新が遠のいていましたが、久しぶりの投稿は最近よく言われる『見える化[雷](視える化、観える化ともいう)の一つの考え方についてである。
 『見える化』とは『目で見る管理[雷]が出来るようにするとも言えますが、以前ある企業の幹部と論議した中で、『見える化』には①『見える環境を整える』と②『見える能力を身につける』の二つがあるということであった。
 この二つの真意を詳しく語るスペースはないが、今回のテーマ『鳥瞰的なものの見方はマネージメントの基本』は、②の『見える能力を身につける』すなわち『マネージメント能力を身につける』に通じるものと考えている。 

 ここでいう『鳥瞰[雷]とは、空飛ぶ鳥が空から見おろすように、高い所から広い範囲を見おろすこと、全体を大きく見渡すこと(俯瞰する)とされ、鳥瞰図とは自動車のナビシステムにおいても見られる3D画像の世界である。
『鳥瞰図』[バッド(下向き矢印)]
鳥瞰図.jpg
 
以前、当時の配下に向けて発した文書“品質管理技術者諸君!”の中で『2Dではなく3Dで見よ』と書いたことがあったが、3Dすなわち『鳥瞰的にものごとを見よ』と語りかけてきた。

 いろんな場面、たとえば企業においても、いざ事が起った時にこの鳥瞰的な見方をすると、その状況、問題の所在が手に取るように見え、その場面に遭遇した地上の人間がいかにも行方定めず、統制も無く右往左往する姿が見えてくる。
 しかも問題の渦中にある当の人間にはその混乱状態が見えていない、気がついていないのである。

 一時期『BIG MAZE(巨大迷路)[雷]なるものが各所のプレイランドに出現したことがあった。
 これは『大きな迷路』で、迷路の入り口から出口までの所要時間を競う遊戯施設である。
 私も子供が幼いころ一緒に挑戦したことがあったが、これが非常に難しく、意外と子供の方が得意であったりした。
 この迷路には、随所に『高見台(?)』があって、そこに上がると迷路全体の構成が良く見え、そこで出口をたどる作戦をたてなおしてまた下に降りて出口を目指すわけであるが、いざ下に降りてみるとまた方向が見えなくなってしまう。
 一方、この高見台から迷路の中の人の動きをみていると、そのムダな動きが良く見えて、その動きが滑稽に見えたりもする。

 このことは、いざ事が起った時のみならず、企業における日々の仕事の管理においても、職場の安全管理、品質管理などの面においても通じることであり、管理監督者がその動きの中に埋没し、一緒に右往左往している様に似ている。
 今私が言いたいことは、何事も、特に事態が起こったり情報が輻輳したりしている場合に鳥瞰的な見方ができず、指揮官不在となっては戦略的な或いは体系的な管理仕事は出来ないし、結果として回り道ならまだしも、大きく道を誤ることにもなりかねないのである。

 ある企業の安全管理活動において、たとえ二人の共同作業であっても必ずリーダーを決め、そのリーダーの合図で作業の危険を回避することにしていた。
 まして企業の多くの人が動く(働く)全ての場面では、先の鳥瞰、3D的な見方をし、先を見通した的確な戦略を立て、指揮し統制する管理監督者の出現が不可欠なのである。
 先頭をむやみに走ることを『率先垂範』と勘違いし、後方から鞭を鳴らしながらただ『号令』を発するだけで、いたずらに配下を迷路に導く、或いは迷路に追い込む、そんな指揮官は願い下げにしたいと思っている。

鳥瞰的な、俯瞰的なものの見方こそマネージメントの基本であり、マネージャーとはこんなものの見方ができる人材なのである。


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